今回は自分が作品をコンプリートしている数少ないメーカーであるイノグレさんの作品を紹介したいと思います。信者補正もかかってたりとか、他のイノグレ作品との比較の中で書いたりもしますが、そこら辺はまあ個人的な補正ということで。ちなみに何度も言いますが殻ノ少女はやっぱり大好きです。
イノグレの何が好きかと問われたら、やはり世界観と雰囲気づくりでしょうか。実際、自分は杉菜水姫先生の絵がめちゃくちゃ好きですし、そのために買ってるのもありますし、それにMANYOさんの音楽を合わせることで独自の世界観を生み出してると言いますか、他のメーカーにはない何かがあります。ミステリー路線として見ても、これをやっている数少ないメーカーでもあるので、そういう意味でかなり個性的ではありますが、魅力に溢れているメーカーです。
カルタグラ ~ツキ狂イノ病~まずとりあえず主題歌の恋獄に心を奪われる作品です。どこか狂気的でありながら、一途な愛を感じられる美しい歌詞が魅力的で、プレイした後にはかなり嵌って聞き込んだものです。恋獄があってカルタグラがある、というわけではないですが、それに近い状態ではあると思います。BGMに関しても印象的で、他のイノグレ作品に比べると、スッと耳に違和感なく入ってくるというか、聞いていて邪魔にならない、バックグラウンドとして素直な音作りです。これに関しては、他のイノグレ作品には見られない、独自の印象を抱きました。
シナリオは、主人公が後半になるにつれて空気になっていくのが少しマイナスですが(というか優秀すぎる妹を持った故ですが)、全体的に短めながら展開は非常に面白く、物語に没入していれば、最後の展開には驚かされます。最後の展開があるからこそカルタグラの物語と言えるほどなので、プレイするからには是非最後までプレイしてほしいです。ついでに、初音ちゃんはめちゃくちゃ可愛いです。
PP -ピアニッシモ- 操リ人形ノ輪舞とにかく、引きが上手かったという印象です。ただ、引きが上手いのに、展開がだんだん科学的な方面に向かってしまうのが非常に勿体なかった。実際どうなるかは自分の目で確かめてほしいのですが、正直拍子抜けと感じる人も多いんじゃないかと思います。このメーカーの色としては、もう少し人間的な狂気とか固執という部分を強調してほしかったというのが、ピアニッシモのシナリオの大筋に対する自分の意見です。
イノグレ作品全体で見ると、この作品の評判はあまり良くないですし、実際自分もこの作品だけはシナリオがそこまで面白いとは思わなかったのですが、音楽に関しては他のイノグレ作品に負けず劣らず、むしろ単体で聞くならトップクラスの良さを持っています。他の作品にはないジャズを基調としたBGMは聞いていて非常に気持ちが良く、思い出補正という意味で感動できずとも、BGM単体で喜んで聞けるという感じでしょうか、主題歌やED曲も良好ですし、(このメーカーが好き、もしくはMANYOさんの音楽が好きなら)音楽目的でプレイするのはありではないでしょうか。というか、
パラノイア(4本同梱版)買ってこれもついでにやりましょう。是非。(自分が買った時はそうでもなかったのですが、今は少し値上がりしてるみたいです。)
和み匣 Innocent Grey ファンディスクこれはもう、なんというか、カルタグラとピアニッシモのファンディスクです(文字通り)。ですが、ファンディスクに留まらないシナリオ、特にカルタグラのエピローグ後の話が短いながらも入っているので、ここに関してはプレイする価値はあると思います。他には、カルタグラで凛が好きになった人のための凛√(自分も凛が好きだったのでとても楽しかった)、カルタグラとピアニッシモのキャラを登場させ良く分からない世界観のギャグコメディいのぐれっ!(これは普通に笑えました)、他にはミニゲーム2本(ポンジャンとたこ焼きを焼くゲーム)もありますが、これもなんだかんだでハマれるので面白いです。まあ何が言いたいかと言うと、やっぱりファンディスクなのでファンなら楽しめるかなと言ったところですかね(繰り返し)。
BGMとか主題歌に関しては今回はあまり言うことはないのですが、少ないながらもそれなりに良好な新BGMが揃っているので、こちらも注目できない訳ではないです。
クロウカシス 七憑キノ贄普通に攻略する分には、とにかく疲れる作品です。とにかく選択肢の難易度が高く、攻略サイトを見ながらプレイしても結構疲れました。自由時間なんて10分おきに行動が変わったりしますし、まず自力じゃ絶対に攻略したくないです。
ただ、その攻略さえなんとかなれば、シナリオ自体はそれなりに面白いです。いくつかエンドを見た先にある真実は自分の予想外の展開でしたし、ミステリーモノのエロゲとしては、出来はそこそこだと思います。
個人的にこの作品で一番魅力的だと思ったのは七月紅緒の存在でしょうか。CVあじ秋刀魚、猫被り系ヒロイン、なんというかとても可愛い。このヒロインを攻略した上で(このメーカーとしては珍しく)それなりにハッピーなエンドを迎えられただけで満足です。真実が暴かれるお話も面白かったですが、やっぱり自分は紅緒さんかな…
また優稀澪さんの数少ない出演作であり、作中で歌も拝めるので、そう考えても良い作品でした。なんだかんだで主題歌もお気に入りですし、クリア後にタイトル画面で聞けるBGMはめちゃくちゃお気に入りです。イノグレはなんだかんだでBGMも語りたくなりますし、どの作品も定期的に起動して(もしくはサントラで)BGMを聞きたくなる感じがします。
こんな長々とメーカー信者の自分が語るだけのつまらない記事になりましたが、続きはまた後日書きます。殻の少女とflowersについてはそれぞれまとめて書きたいですし、思うところもあるので。
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個人的批評②