コメント
No title
はじめまして。
エロスケから来た者です。同じ頃合いにMeis Clauson「Fix」へと得点を入れていらしたことに奇縁も感じまして、ぶしつけではありますが、コメントさせてくださいませ。
以前より、ねずもさんの感想は読ませていただいてました。その際に、『ひまなつ』のラブホテルでの一夜であったり、『とな恋』の莉奈への告白シーンであったり。なんだか感傷のポイントが似ている気がして、勝手に親近感をもっておりました。そこにきて今回のエントリです。読んでいくうち、ヒロインとの離別についても嗜好が重なるところがあるように思いまして。
わたしの場合、はじめの頃にやったエロゲに、mixed up『StarTRain』というのがあります。「終わってから始まる恋。初めての恋と二つ目の恋。二つ目、三つ目がある。だから初恋なんだ。」なるキャッチコピーの作品なのですけど、どうも、その手のシチュエーションへの嗜好をそこで植え付けられたような。
『かみまほ』をプレイしたときには、圧倒的な理不尽によって最愛の妃と離れ離れにさせられると、某ヒロインとのハッピーエンドに一目散に向かってしまう、激流のごとく進むシナリオに感動したものです。皮肉めいた視点も折り込んだ物語ではあるのですけど、もっと単純な視点によってみれば、某ヒロインがへこたれずに二つ目、三つ目の恋を貫き通すことで妃の後を継いでいくストーリーでもあって。運命がどうのとかはさっぱり考えてなさそうな、その一途さには魅了されました。
あるいは『ひまなつ』でも、正ヒロインであった "彼女" は誰にも気づかれぬようそっと居なくなって、そうしてはじめて雛桜は猫のように目端つり上がりがちな美人さんへと育っていく。そうやって、別れの上へと継がれてゆく時の流れでもってお話がまるっと包み込まれてしまう、その全体像がとても好きでした。
ヒロインとの別れへの感傷……より正確にいうならば、その別れによって浮き彫りになってゆく時の移ろいには、どうにも感じ入ってしまいます。そのとき悲しいのは、失うことよりもむしろ、いつの日かまた立ち上がってしまうことで。青春での離別をきっちり描ききれば、二つ目、三つ目の恋愛がまざまざと予感されたりもしまして、それはエロゲの一般的なルート分岐フォーマットとは水と油です。しかし、そこへ手前勝手ながら妄想の卵をいれてみたなら、きれいに混ざり合って自家製マヨネーズができあがったりして。そうしたときのユニークな味わい深さというのもまた、エロゲだからこそのものと感じます。
愛しい人は消えていって、青臭かった言葉だけがいつまでもそこに残ってしまう。それをじっと見つめ続けてるうち、ただ過ぎてゆく時間には奇妙な居心地よさを感じてしまいます。新島作品などは特に、そういった消えていった人への視線に固執したりをしますよね。ねずもさんの文章を読むうちに懐かしくなりまして『恋×シンアイ彼女』あたりにも興味が出てまいりました。新島作品にたいしては、アルカラ「ミ・ラ・イ・ノ・オ・ト」( http://www.nicovideo.jp/watch/sm11172485 ) のような視点を持ち込みながら読んでしまう性分なので、漏れ聞くかぎりでは、わたしにも楽しめそうな気がするのですけども。そろそろ周りも静かになったことでしょうし、いつかはやってみたいです。
『サクラノ詩』とか『虚ノ少女』とか、すでに積んでる作品もプレイしなければなのですけどww
やにわに失礼しました。また、ねずもさんの感想を読める機会を楽しみにしております。
それでは。
エロスケから来た者です。同じ頃合いにMeis Clauson「Fix」へと得点を入れていらしたことに奇縁も感じまして、ぶしつけではありますが、コメントさせてくださいませ。
以前より、ねずもさんの感想は読ませていただいてました。その際に、『ひまなつ』のラブホテルでの一夜であったり、『とな恋』の莉奈への告白シーンであったり。なんだか感傷のポイントが似ている気がして、勝手に親近感をもっておりました。そこにきて今回のエントリです。読んでいくうち、ヒロインとの離別についても嗜好が重なるところがあるように思いまして。
わたしの場合、はじめの頃にやったエロゲに、mixed up『StarTRain』というのがあります。「終わってから始まる恋。初めての恋と二つ目の恋。二つ目、三つ目がある。だから初恋なんだ。」なるキャッチコピーの作品なのですけど、どうも、その手のシチュエーションへの嗜好をそこで植え付けられたような。
『かみまほ』をプレイしたときには、圧倒的な理不尽によって最愛の妃と離れ離れにさせられると、某ヒロインとのハッピーエンドに一目散に向かってしまう、激流のごとく進むシナリオに感動したものです。皮肉めいた視点も折り込んだ物語ではあるのですけど、もっと単純な視点によってみれば、某ヒロインがへこたれずに二つ目、三つ目の恋を貫き通すことで妃の後を継いでいくストーリーでもあって。運命がどうのとかはさっぱり考えてなさそうな、その一途さには魅了されました。
あるいは『ひまなつ』でも、正ヒロインであった "彼女" は誰にも気づかれぬようそっと居なくなって、そうしてはじめて雛桜は猫のように目端つり上がりがちな美人さんへと育っていく。そうやって、別れの上へと継がれてゆく時の流れでもってお話がまるっと包み込まれてしまう、その全体像がとても好きでした。
ヒロインとの別れへの感傷……より正確にいうならば、その別れによって浮き彫りになってゆく時の移ろいには、どうにも感じ入ってしまいます。そのとき悲しいのは、失うことよりもむしろ、いつの日かまた立ち上がってしまうことで。青春での離別をきっちり描ききれば、二つ目、三つ目の恋愛がまざまざと予感されたりもしまして、それはエロゲの一般的なルート分岐フォーマットとは水と油です。しかし、そこへ手前勝手ながら妄想の卵をいれてみたなら、きれいに混ざり合って自家製マヨネーズができあがったりして。そうしたときのユニークな味わい深さというのもまた、エロゲだからこそのものと感じます。
愛しい人は消えていって、青臭かった言葉だけがいつまでもそこに残ってしまう。それをじっと見つめ続けてるうち、ただ過ぎてゆく時間には奇妙な居心地よさを感じてしまいます。新島作品などは特に、そういった消えていった人への視線に固執したりをしますよね。ねずもさんの文章を読むうちに懐かしくなりまして『恋×シンアイ彼女』あたりにも興味が出てまいりました。新島作品にたいしては、アルカラ「ミ・ラ・イ・ノ・オ・ト」( http://www.nicovideo.jp/watch/sm11172485 ) のような視点を持ち込みながら読んでしまう性分なので、漏れ聞くかぎりでは、わたしにも楽しめそうな気がするのですけども。そろそろ周りも静かになったことでしょうし、いつかはやってみたいです。
『サクラノ詩』とか『虚ノ少女』とか、すでに積んでる作品もプレイしなければなのですけどww
やにわに失礼しました。また、ねずもさんの感想を読める機会を楽しみにしております。
それでは。
Re: No title
>Sek8483さん
コメントありがとうございます。お名前は批評空間の方で度々見させていただいています。順番にお返事させていただきます。
Meis Clausonの「Fix」に関しては、個人的にyuikoの同人アルバムを集めている中で出会った曲です。商業作品ではあまり見られない歌手の方ですけど、曲だけでもこれから追いかけていきたいと思っています。この流れで布教するというわけではないですけど、「恋×シンアイ彼女」のED曲は2曲ともyuiko作詞で、大切なものを探す青春の雰囲気が思う存分に出ていますので、自分と趣味が似通う所がある方なら気に入るのではないでしょうか。なんにしても「恋×シンアイ彼女」という作品はエンドを見ていく中で色々考えることで初めて良さが浮き出てくるようなイメージなので、新島の良さという意味でも、恋愛観について考えるきっかけにはなる作品だと思います。刺さる人にはとことん刺さってメッセージを問いかけてくるような作品です。
「とな恋」と「ひまなつ」の話に移りますと、両作品とも物語を通して温かい雰囲気が演出されているのは勿論ですけれども、その中でも莉奈の告白シーンやラブホテルの一夜の会話のシーンなどは、静かな会話を繰り返すシーンでありながらもその中に様々な感情の動きを感じます。お互いが心から通じ合っているからこそ出来る最低限の言葉数での会話であったり、そういう場面で主人公だったりヒロインだったりの心の中に渦巻く何かを掘り下げて考えることが大好きで、そうすると色々なものがこみあげてきてたちまち感傷的になってしまいます。
「かみまほ」に関して言うならば、色々な人に意見を聞く限りそれぞれ別の好きなヒロインがいて、その子を一生懸命に愛せるような意見の割れ方が癖になりました。何故かと言えばあのどうとでも解釈できるような終わり方にあるのでしょうが、失恋や死別を乗り越える描写にしても、ばっさり切り捨てるか切り捨てられないかはプレイヤーに委ねられているみたいなところがあります。そういうところにヒロインごとの心情を掘り下げていく喜びを感じます。
失恋にしても離別にしても、描写があれば必ずその先を想像してしまいます。作中で補完されている分は受け入れて、大体はその先を。ワンシーンだけの失恋描写でもそこでの心情を考えてみたり、考えるだけ考えたところで満足して次に行けるんですけれども、不思議と一途なヒロインが失恋を乗り越える描写だったり、ひたむきに一途な恋に向き合う描写は追いかけてみたくなります。切り替えて次の恋愛に行けるかどうかは分からないですけど、行けたら行けたでそのキャラクターを応援してあげたいし、いつまでも失恋を引きずるのもそれはそれで青春かなと。フィクションだからこそ踏み込んで描ける、ライターの考える恋愛の形があると思いますし。
離別後特に何をするわけでもなく過ぎていく時間は自分も好きです。何もしなかったとしても着実に時間だけは過ぎていって、少しずつ心が変化していく。時が満ちればまた新たな決意を胸に歩き出すことができる。それを肯定するかどうかはともかくとして、時間が経つ中で無意識のうちに考えてしまうこともあると思うのです。無に意味を見出す、とはちょっと違うかもしれないですけど、とにかく気になった描写不足の部分に意味を見出してしまいたいタイプです。
自分のサマリー見ていただけると大体分かるかと思いますが、足りない部分を考えたくなるような作品がやはり好きなので、離別だったり失恋の描写が入ってる作品が上に来がちですが、そういう意味では「サクラノ詩」や「虚ノ少女」なんかも、完成されていながら更にその先を考えたくなるような作品としてオススメしておきます。変わりに自分は気にはなっていながらも未だに未プレイの「StarTRain」が非常に気になってきましたがw
批評空間の方も最近は積みゲーの消化に追われサボりがちで文章を書く機会も減っていたのですが、今回の件でまたぼちぼち感想も書きたいなと思えたので、期待に応えられるかどうかは分かりませんが、これからもマイペースに続けていくつもりです。こちらこそありがとうございました!
コメントありがとうございます。お名前は批評空間の方で度々見させていただいています。順番にお返事させていただきます。
Meis Clausonの「Fix」に関しては、個人的にyuikoの同人アルバムを集めている中で出会った曲です。商業作品ではあまり見られない歌手の方ですけど、曲だけでもこれから追いかけていきたいと思っています。この流れで布教するというわけではないですけど、「恋×シンアイ彼女」のED曲は2曲ともyuiko作詞で、大切なものを探す青春の雰囲気が思う存分に出ていますので、自分と趣味が似通う所がある方なら気に入るのではないでしょうか。なんにしても「恋×シンアイ彼女」という作品はエンドを見ていく中で色々考えることで初めて良さが浮き出てくるようなイメージなので、新島の良さという意味でも、恋愛観について考えるきっかけにはなる作品だと思います。刺さる人にはとことん刺さってメッセージを問いかけてくるような作品です。
「とな恋」と「ひまなつ」の話に移りますと、両作品とも物語を通して温かい雰囲気が演出されているのは勿論ですけれども、その中でも莉奈の告白シーンやラブホテルの一夜の会話のシーンなどは、静かな会話を繰り返すシーンでありながらもその中に様々な感情の動きを感じます。お互いが心から通じ合っているからこそ出来る最低限の言葉数での会話であったり、そういう場面で主人公だったりヒロインだったりの心の中に渦巻く何かを掘り下げて考えることが大好きで、そうすると色々なものがこみあげてきてたちまち感傷的になってしまいます。
「かみまほ」に関して言うならば、色々な人に意見を聞く限りそれぞれ別の好きなヒロインがいて、その子を一生懸命に愛せるような意見の割れ方が癖になりました。何故かと言えばあのどうとでも解釈できるような終わり方にあるのでしょうが、失恋や死別を乗り越える描写にしても、ばっさり切り捨てるか切り捨てられないかはプレイヤーに委ねられているみたいなところがあります。そういうところにヒロインごとの心情を掘り下げていく喜びを感じます。
失恋にしても離別にしても、描写があれば必ずその先を想像してしまいます。作中で補完されている分は受け入れて、大体はその先を。ワンシーンだけの失恋描写でもそこでの心情を考えてみたり、考えるだけ考えたところで満足して次に行けるんですけれども、不思議と一途なヒロインが失恋を乗り越える描写だったり、ひたむきに一途な恋に向き合う描写は追いかけてみたくなります。切り替えて次の恋愛に行けるかどうかは分からないですけど、行けたら行けたでそのキャラクターを応援してあげたいし、いつまでも失恋を引きずるのもそれはそれで青春かなと。フィクションだからこそ踏み込んで描ける、ライターの考える恋愛の形があると思いますし。
離別後特に何をするわけでもなく過ぎていく時間は自分も好きです。何もしなかったとしても着実に時間だけは過ぎていって、少しずつ心が変化していく。時が満ちればまた新たな決意を胸に歩き出すことができる。それを肯定するかどうかはともかくとして、時間が経つ中で無意識のうちに考えてしまうこともあると思うのです。無に意味を見出す、とはちょっと違うかもしれないですけど、とにかく気になった描写不足の部分に意味を見出してしまいたいタイプです。
自分のサマリー見ていただけると大体分かるかと思いますが、足りない部分を考えたくなるような作品がやはり好きなので、離別だったり失恋の描写が入ってる作品が上に来がちですが、そういう意味では「サクラノ詩」や「虚ノ少女」なんかも、完成されていながら更にその先を考えたくなるような作品としてオススメしておきます。変わりに自分は気にはなっていながらも未だに未プレイの「StarTRain」が非常に気になってきましたがw
批評空間の方も最近は積みゲーの消化に追われサボりがちで文章を書く機会も減っていたのですが、今回の件でまたぼちぼち感想も書きたいなと思えたので、期待に応えられるかどうかは分かりませんが、これからもマイペースに続けていくつもりです。こちらこそありがとうございました!