2017年度エロゲ総括
- 2018/01/05
- 15:29
2017年の新作が落ち着いたので今年発売したエロゲの話をつらつらと。実は年始から昨年度の新作に熱中してずっとやっていました。
2017年に発売した新作のプレイ本数は大体50本くらいみたいです。昨年度が確か30本くらいだったのでそれよりかはプレイできたという感じですかね。今年は個人的にかなり豊作の年で、面白い作品を沢山プレイできたので非常に満足でした。全部が全部語れる気はしないので、昨年同様お気に入りの5本を取り上げてそれについて話していきたいと思います。一応ランキング形式にしておきます。
5位 Re;Lord 第三章 ~グローセンの魔王と最後の魔女~
3章単体で好きというよりかは、通しプレイしたのでこのシリーズの作品が好きという感じです。3つでひとつの作品として綺麗につながっていて、それでも特に3章の最後は目を見張るものがあります。エスクード特有のボードゲームの要素も意外と面白かったので、飽きさせない作りになっていたとも感じました。ただ残念ながら進むにつれて効率的な戦い方を理解し一番コストの低い風魔法を連打していました。悲しい。炎はともかく雷と氷は殆ど使わなかったなあ……。
古色迷宮輪舞曲と同じライターなのですが、終わってみればまんま古色だったなあとも思います。最後の展開に全てが繋がっている作り。けれども道中をしっかり描いているからこそ最後の展開が輝いてくるわけで、そのあたりは3部作に分けてキッチリ積み重ねの時間を取っているが故の説得力でもあります。
3作とも連続でプレイしたので、キャストコメントで時間の移り変わりを感じられなかったのは少しだけ勿体なかったですね……。このあたりはシリーズを最初から追いかけていた人の特権だと思います。待った時間があるからこそ次の作品をより楽しめて、キャストコメントを発売を待った時間なども含めた余韻に浸りながら聞けるみたいな。
4位 円交少女2 ~JKアイドル真鈴の場合~
低価格今年の覇権候補。自分がこの手の題材に求めているモノがほぼ全て詰まっていたといっても過言ではありません。円交少女ゆっきーをプレイ後にやるとよりこういうことを感じられたような気がします。
何が好きかと言われたら、やはり他の物を捨ててでも前に向かって全力であるアイドル真鈴の生き方です。道を踏み外してしまった感こそありますが、これはこれで彼女の生きるアイドルとしての全てなんですよね。マコさんがちゃんとそれに気づけて(彼女の枕営業の素質に気づいて)真鈴を全力でサポートしているのもポイントです。
それにしてもこのマコさんというポンコツマネージャー(って紹介されてる人)、円交少女の1をやった方ならわかると思いますがかなりワケありのめちゃくちゃ有能な人です。この人が様々な人脈を自分の掌の上で動かしているのだと思うともうそれだけで好きになれてしまいます。真鈴の生き方は勿論、これもこの作品が大好きであるきっかけの一つになっています。
あとはやはりこういう作品は18禁でしか表現できないというか。エロシーン抜きでは語れないような真鈴の裏側が面白いですね。だからこそ抜きゲーでもあるんだけれども。抜き要素としても実は結構好きですが、それがシナリオに昇華されているという意味でも大好きなんです。
一応ムービーを貼っておきますが、この曲は終わった後に聞くとめちゃくちゃ化けます。
3位 カサブランカの蕾
5月末に発売された新作。MOREの系列ということで何かしら刺激的な展開があるということは予想がついていましたが、その要素をはるかに超えるぶっ飛んだ衝撃的なラストが隠されていました。もはやメーカーを何故分けているのか分からない。萌えゲーメーカーチェルシーソフトですらソラコイみたいな展開をぶっこんでくるし。
この作品の凄いところは、最初に一番変だなあと思った女の子が実は一番まともで、最初一番まともだった女の子が後々いろんな意味で覚醒してしまうところ。ミクという女の子も大概気持ち悪いですが、ユリ√のエピローグは特に必見。ただ人を選ぶのは間違いないので、ビターエンドとかバッドエンドが好きな人におすすめです。
心理描写については結構描写不足的な部分があって、そこを補完していくのが楽しいゲームなのはこのブランドの他作品と変わりません。そういう意味でも好きになれたかなと思います。エロゲー批評空間に長文感想を書いてたりもするのでそちらの方で良かったら。これだけ言ってる刺激的なラストが実際どんな展開かもそこで大体わかるかなと思います。
あともしこれからプレイされる方がいましたら、youtubeで公式があげているエンディング視聴動画は見ない方がいいです。まんまユリ√のラストのネタバレです。人によっては見てしまった方が良いのかもしれないけれども。OPの関連動画についてくるかもしれませんが見ないことを強く推奨します。
2位 幕末尽忠報国烈士伝 -MIBURO-
年末の魔物その1。忠臣蔵シリーズが大好きなので発売を今か今かと心待ちにしていましたが、今回もその期待に応えてくれました。主人公がタイムリープしてるわけでもないので少し勝手は違うのですが、史実を忠実に追いながらインレ独自のシナリオを展開していくという意味では、忠臣蔵に並ぶくらいの面白さがあったと思います。
しかし史実に興味が持てなければ長々と説明されるだけのつまらない日本史の授業になってしまいがちで、そのあたりは主人公が現代人の忠臣蔵以上に人を選ぶポイントではありそうです。逆にこの手の作品で興味をもって自分から能動的に史実について調べながらプレイできるような人(自分はそうでした)はこの作品はかなり向いていると言えます。特に忠臣蔵をプレイしながら、忠臣蔵という史実について興味を持ったような人ですね。
史実にあった出来事を分かりやすく、それでいて情に訴えかけるようなテキストが目立つので、終盤は泣けるシーンもちらほらありました。史実のような展開が現代に出てきたらこんな感じなんだろうなあとか、まあありえないんですけれども。エロゲ特有の史実の有名人の女体化もとっつきやすさには良い働きをしてると思うし、みんなとても可愛い。たった2人の原画であれだけの人数を差分含めて書いてるって正直信じられないです。
あとは、声優以外には基本的にライターと絵師(ぬいさん)の功績がかなり大きく、エンドロールではほとんどこの2人の名前が出てきます。今までもずっとそうだったので二人三脚でエロゲを作ってきたんだなあという感慨があるし、膨大な作業量を2人でこなしているのかと考えると凄いとしか言いようがないです。でもこれのおかげで、単独ライターというのも勿論ありますが、2人の連携が取れているからこそこんなにまとまりがあってやりたいことがはっきりしてる作品が作れるのかもしれませんね。今回新規で原画として入っている人が違和感なく溶け込んでいるのも凄い。凄いことしかない。
ちなみに武士の鼓動とは対称的な関係にあるので、2つを連続してプレイするとより楽しめるかもしれません。どうでもいいですが今回も舞台の地巡り(ただの新撰組のゆかりの地巡り)を始めました。
1位 金色ラブリッチェ
年末の魔物その2。自分としては文句なしで今年の覇権です。好きな要素もいっぱいあるし、それでいてボロボロ泣きましたね……。最後はもうさかき傘ワールドを存分に見せつけられたような印象です。
日常会話が面白い、金色という題材を取り扱うことにも意味がある、当然ヒロインが金髪であることにも意味がある(玲奈だけあまり意味がなさそう)、伏線も綺麗に回収されるし、最後の最後の演出はもうこういう媒体だからこそですよね。
自分としては玲奈√の独特の距離感が特に好きで、それでいて理亜√も大好きです。玲奈√が好きなのは、友達以上恋人未満という距離感を上手く扱っているように感じられるからです。こういう近くにいるのが当たり前で、恋愛するにしても中々踏み出せないような関係が大好きです。これは2016年度で一番好きな作品である働くオトナの恋愛事情の時も同じことを思いましたが。繊細な感情なのでライターの実力が出る部分ではありますが、逆に実力が存分に発揮されていたと思います。
まあ作品として完成されすぎてるがゆえに掘り下げて語るようなところは特にないかなあという印象。だからこそですが玲奈√は存分に語りたくなるようなシナリオだと感じました。基本的に自分は描写不足気味の作品を好む傾向にあったはずなのですが、この作品には完全にやられてしまいましたね。何度も言いますが最後の演出はあまりにもズルすぎる。
言いたいことは沢山ありますが核心的なネタバレに触れてしまうので表現するのが難しい。今年一番のおすすめなのでもし興味をもっていただけたならプレイしてみてください。失礼な話、ライターがライターとはいえサガプラからこんな化け物が出るとはと思ったのは自分だけではないはず。
まとめというかあとがき
同人や非18禁は抜きにしているのでこんなもんですが、他にも大好きな作品をあげておくと「雪子の国(同人)」「FLOWERS冬篇(非18禁)」「人気声優のつくりかた」などがあります。FLOWERSは今回でシリーズ4部作も終わりましたし。このあたりもまた話せる機会があればゆっくり書きたいなとも思いますが、今回はこのあたりで。
今年の目標としては、プレイペースを維持しつつ感想を文章にもうちょい残していけたらなと。批評空間で見ても長文感想を10個も書けていなかったみたいなので、それだとなんか勿体ないなあというのもあるし、一言でもいいから残していきたいですかねえ。でもそれならツイッターでいつもやっていることなのではという矛盾。ひとまずは無限に湧き出てくるモチベーションに乗っかってノベルゲームを沢山プレイしていきたいです。
2017年に発売した新作のプレイ本数は大体50本くらいみたいです。昨年度が確か30本くらいだったのでそれよりかはプレイできたという感じですかね。今年は個人的にかなり豊作の年で、面白い作品を沢山プレイできたので非常に満足でした。全部が全部語れる気はしないので、昨年同様お気に入りの5本を取り上げてそれについて話していきたいと思います。一応ランキング形式にしておきます。
5位 Re;Lord 第三章 ~グローセンの魔王と最後の魔女~
3章単体で好きというよりかは、通しプレイしたのでこのシリーズの作品が好きという感じです。3つでひとつの作品として綺麗につながっていて、それでも特に3章の最後は目を見張るものがあります。エスクード特有のボードゲームの要素も意外と面白かったので、飽きさせない作りになっていたとも感じました。ただ残念ながら進むにつれて効率的な戦い方を理解し一番コストの低い風魔法を連打していました。悲しい。炎はともかく雷と氷は殆ど使わなかったなあ……。
古色迷宮輪舞曲と同じライターなのですが、終わってみればまんま古色だったなあとも思います。最後の展開に全てが繋がっている作り。けれども道中をしっかり描いているからこそ最後の展開が輝いてくるわけで、そのあたりは3部作に分けてキッチリ積み重ねの時間を取っているが故の説得力でもあります。
3作とも連続でプレイしたので、キャストコメントで時間の移り変わりを感じられなかったのは少しだけ勿体なかったですね……。このあたりはシリーズを最初から追いかけていた人の特権だと思います。待った時間があるからこそ次の作品をより楽しめて、キャストコメントを発売を待った時間なども含めた余韻に浸りながら聞けるみたいな。
4位 円交少女2 ~JKアイドル真鈴の場合~
低価格今年の覇権候補。自分がこの手の題材に求めているモノがほぼ全て詰まっていたといっても過言ではありません。円交少女ゆっきーをプレイ後にやるとよりこういうことを感じられたような気がします。
何が好きかと言われたら、やはり他の物を捨ててでも前に向かって全力であるアイドル真鈴の生き方です。道を踏み外してしまった感こそありますが、これはこれで彼女の生きるアイドルとしての全てなんですよね。マコさんがちゃんとそれに気づけて(彼女の枕営業の素質に気づいて)真鈴を全力でサポートしているのもポイントです。
それにしてもこのマコさんというポンコツマネージャー(って紹介されてる人)、円交少女の1をやった方ならわかると思いますがかなりワケありのめちゃくちゃ有能な人です。この人が様々な人脈を自分の掌の上で動かしているのだと思うともうそれだけで好きになれてしまいます。真鈴の生き方は勿論、これもこの作品が大好きであるきっかけの一つになっています。
あとはやはりこういう作品は18禁でしか表現できないというか。エロシーン抜きでは語れないような真鈴の裏側が面白いですね。だからこそ抜きゲーでもあるんだけれども。抜き要素としても実は結構好きですが、それがシナリオに昇華されているという意味でも大好きなんです。
一応ムービーを貼っておきますが、この曲は終わった後に聞くとめちゃくちゃ化けます。
3位 カサブランカの蕾
5月末に発売された新作。MOREの系列ということで何かしら刺激的な展開があるということは予想がついていましたが、その要素をはるかに超えるぶっ飛んだ衝撃的なラストが隠されていました。もはやメーカーを何故分けているのか分からない。萌えゲーメーカーチェルシーソフトですらソラコイみたいな展開をぶっこんでくるし。
この作品の凄いところは、最初に一番変だなあと思った女の子が実は一番まともで、最初一番まともだった女の子が後々いろんな意味で覚醒してしまうところ。ミクという女の子も大概気持ち悪いですが、ユリ√のエピローグは特に必見。ただ人を選ぶのは間違いないので、ビターエンドとかバッドエンドが好きな人におすすめです。
心理描写については結構描写不足的な部分があって、そこを補完していくのが楽しいゲームなのはこのブランドの他作品と変わりません。そういう意味でも好きになれたかなと思います。エロゲー批評空間に長文感想を書いてたりもするのでそちらの方で良かったら。これだけ言ってる刺激的なラストが実際どんな展開かもそこで大体わかるかなと思います。
あともしこれからプレイされる方がいましたら、youtubeで公式があげているエンディング視聴動画は見ない方がいいです。まんまユリ√のラストのネタバレです。人によっては見てしまった方が良いのかもしれないけれども。OPの関連動画についてくるかもしれませんが見ないことを強く推奨します。
2位 幕末尽忠報国烈士伝 -MIBURO-
年末の魔物その1。忠臣蔵シリーズが大好きなので発売を今か今かと心待ちにしていましたが、今回もその期待に応えてくれました。主人公がタイムリープしてるわけでもないので少し勝手は違うのですが、史実を忠実に追いながらインレ独自のシナリオを展開していくという意味では、忠臣蔵に並ぶくらいの面白さがあったと思います。
しかし史実に興味が持てなければ長々と説明されるだけのつまらない日本史の授業になってしまいがちで、そのあたりは主人公が現代人の忠臣蔵以上に人を選ぶポイントではありそうです。逆にこの手の作品で興味をもって自分から能動的に史実について調べながらプレイできるような人(自分はそうでした)はこの作品はかなり向いていると言えます。特に忠臣蔵をプレイしながら、忠臣蔵という史実について興味を持ったような人ですね。
史実にあった出来事を分かりやすく、それでいて情に訴えかけるようなテキストが目立つので、終盤は泣けるシーンもちらほらありました。史実のような展開が現代に出てきたらこんな感じなんだろうなあとか、まあありえないんですけれども。エロゲ特有の史実の有名人の女体化もとっつきやすさには良い働きをしてると思うし、みんなとても可愛い。たった2人の原画であれだけの人数を差分含めて書いてるって正直信じられないです。
あとは、声優以外には基本的にライターと絵師(ぬいさん)の功績がかなり大きく、エンドロールではほとんどこの2人の名前が出てきます。今までもずっとそうだったので二人三脚でエロゲを作ってきたんだなあという感慨があるし、膨大な作業量を2人でこなしているのかと考えると凄いとしか言いようがないです。でもこれのおかげで、単独ライターというのも勿論ありますが、2人の連携が取れているからこそこんなにまとまりがあってやりたいことがはっきりしてる作品が作れるのかもしれませんね。今回新規で原画として入っている人が違和感なく溶け込んでいるのも凄い。凄いことしかない。
ちなみに武士の鼓動とは対称的な関係にあるので、2つを連続してプレイするとより楽しめるかもしれません。どうでもいいですが今回も舞台の地巡り(ただの新撰組のゆかりの地巡り)を始めました。
1位 金色ラブリッチェ
年末の魔物その2。自分としては文句なしで今年の覇権です。好きな要素もいっぱいあるし、それでいてボロボロ泣きましたね……。最後はもうさかき傘ワールドを存分に見せつけられたような印象です。
日常会話が面白い、金色という題材を取り扱うことにも意味がある、当然ヒロインが金髪であることにも意味がある(玲奈だけあまり意味がなさそう)、伏線も綺麗に回収されるし、最後の最後の演出はもうこういう媒体だからこそですよね。
自分としては玲奈√の独特の距離感が特に好きで、それでいて理亜√も大好きです。玲奈√が好きなのは、友達以上恋人未満という距離感を上手く扱っているように感じられるからです。こういう近くにいるのが当たり前で、恋愛するにしても中々踏み出せないような関係が大好きです。これは2016年度で一番好きな作品である働くオトナの恋愛事情の時も同じことを思いましたが。繊細な感情なのでライターの実力が出る部分ではありますが、逆に実力が存分に発揮されていたと思います。
まあ作品として完成されすぎてるがゆえに掘り下げて語るようなところは特にないかなあという印象。だからこそですが玲奈√は存分に語りたくなるようなシナリオだと感じました。基本的に自分は描写不足気味の作品を好む傾向にあったはずなのですが、この作品には完全にやられてしまいましたね。何度も言いますが最後の演出はあまりにもズルすぎる。
言いたいことは沢山ありますが核心的なネタバレに触れてしまうので表現するのが難しい。今年一番のおすすめなのでもし興味をもっていただけたならプレイしてみてください。失礼な話、ライターがライターとはいえサガプラからこんな化け物が出るとはと思ったのは自分だけではないはず。
まとめというかあとがき
同人や非18禁は抜きにしているのでこんなもんですが、他にも大好きな作品をあげておくと「雪子の国(同人)」「FLOWERS冬篇(非18禁)」「人気声優のつくりかた」などがあります。FLOWERSは今回でシリーズ4部作も終わりましたし。このあたりもまた話せる機会があればゆっくり書きたいなとも思いますが、今回はこのあたりで。
今年の目標としては、プレイペースを維持しつつ感想を文章にもうちょい残していけたらなと。批評空間で見ても長文感想を10個も書けていなかったみたいなので、それだとなんか勿体ないなあというのもあるし、一言でもいいから残していきたいですかねえ。でもそれならツイッターでいつもやっていることなのではという矛盾。ひとまずは無限に湧き出てくるモチベーションに乗っかってノベルゲームを沢山プレイしていきたいです。