好きなヒロインの話②
- 2018/07/16
- 19:44
お久しぶりです。前回の同じような記事は完全に思い出語りで終わってしまったので、今回はそれなりに真面目に好きなヒロインについて掘り下げてみたいと思います。好きなヒロインについては大体批評空間の方でも長文感想なり書いてることが多いんですが、好き勝手語れる分ブログの方も今後はちょいちょい使っていきたいですが、実際どれくらいの頻度で書くかは不明です。
長山香奈(サクラノ詩)
なぜかキャラクター紹介のページにいなかったので人気投票から引っ張ってきました。もしかすると不人気であるが故なのかもしれませんが、8位なら大体メインヒロインの次くらいの人気なのでそう悪くはないと思うんですけど果たして。ちなみにバナーをクリックすると人気投票のページに飛んでしまうので、もしかしたらネタバレを踏んでしまうかもしれません。まあこの記事読んでてもネタバレは踏んでしまうんですけど。
プレイした人なら大体分かる話ですが、本編5章を経て見方がガラリと変わるキャラクターです。そのおまけに6章があってこのキャラクターの人生の流れは綺麗に完結してて、そこから遡って見てみると実は最初に出てきたあたりから一貫性があったんじゃないかとか色々見えてくるんですが、そういう話をここでしたいと思います。
簡単にまとめると、「努力することに対してストイックで自分の価値観をしっかり持っているキャラクター」だと思います。作品内でどうしようもない天才が複数出てくるので、それと比較するとどうしても共感しやすいポジションというか、才能や表現力で語らずに努力と自分のものさしで物事を判断してるところが素直に尊敬できますね。こういう自分の生き方をちゃんと持っているキャラクターは素晴らしい。
サブキャラクターながら作中でも前半(1~5章)と後半(6章)にかけて割としっかり出てくるキャラクターで、6章に入る頃には少し時間も経過しているので、前半部分からどう成長して、どういう結末に行きつくのかというのを見届けることができます。正直5章までで綺麗にまとまってるなあというのが個人的な意見ですが、長山香奈の帰結するところをちゃんと描いてくれたという意味では6章の評価は高いですね。
作品そのものの評価とは関係ない色眼鏡って無意識のうちに持ってしまうことがあると思うんですよね。エロゲの世界だと、例えば「この作品はプレミアゲームにしては普通だ」とか「ワゴンにしては面白い」とか、批評空間に例えれば「中央値が高い割には普通だ」みたいなよく分からない他人の評価を当てにしたものさしを持っていないとは言えないし、実際こういう作品外のどうでもいいところで評価が少し動いてしまうことってないこともないのではと思います。
絵の世界とゲームの評価とはおそらく結構違うとは思いますが、長山香奈はこういう余計な基準を全部排除して「私が美しいと感じたものが美しい!」と胸を張って言っているキャラクターなのが凄い。「これは有名な評論家が評価してるから」とか「この作品は世間では評価されてないから」とかそういう色眼鏡は一切なくて、ただ自分が美しいと思ったものだけを追い続ける。お恥ずかしながら5章の最後で御桜稟が美意識について語ってるシーンは何の話をしているのか1ミリも理解できなかったんですけど、直後にこうやってシンプルながら鋭い意見を飛ばしてきた長山香奈に惚れてしまいました。
初見では単なるストーカーにしか見えなかった彼女ですが、こうして絶対的な価値観を確認した後だと、自分が美しいと感じたものをどうしてももう一度確認したい、その作者について知りたい、という欲求が発生するのはごくごく自然なことだと分かります。まあインターネットでひたすらツイートを遡るようなものではなくて、実際に付きまとう形を取っているのはもう少し手段を選んでほしいなとは思いますけどね。美しいものを追いかけるためには手段を選ばないということを作品として表現できているとも言えるので、ある意味物語だから許せる的な面はあります。
おまけにCVの小倉結衣さんの功績は大きかったです。絶妙なウザさに拍車がかかっているのが一番大きいのですが、反社会活動をしているわけではないのにまるで悪役みたいなポジションになっているのもそうですね。6章では最終的に直哉と敵対しているのか協力しているのか分からないような高め合い方をしているし。お互いに相手の作品に上書きする形で現代アート的な作品を完成させていたので、ある意味敵対意識の中に協力意識がなかったわけではないのかなあという感じではあります。
結局どういうところが一番好きかと言えば、ひとつのことに執着してそれを人生にできること、そしてたまたまそれが作品を通して描かれていたから、長山香奈の生き方に説得力が生まれていたからというところですね。自分にはこれといった一生かけて成し遂げたいような夢もないし、こういう人生に憧れているという面もあるとは思うんですけど、純粋にかっこいいなあと感じました。
長山香奈(サクラノ詩)
なぜかキャラクター紹介のページにいなかったので人気投票から引っ張ってきました。もしかすると不人気であるが故なのかもしれませんが、8位なら大体メインヒロインの次くらいの人気なのでそう悪くはないと思うんですけど果たして。ちなみにバナーをクリックすると人気投票のページに飛んでしまうので、もしかしたらネタバレを踏んでしまうかもしれません。まあこの記事読んでてもネタバレは踏んでしまうんですけど。
プレイした人なら大体分かる話ですが、本編5章を経て見方がガラリと変わるキャラクターです。そのおまけに6章があってこのキャラクターの人生の流れは綺麗に完結してて、そこから遡って見てみると実は最初に出てきたあたりから一貫性があったんじゃないかとか色々見えてくるんですが、そういう話をここでしたいと思います。
簡単にまとめると、「努力することに対してストイックで自分の価値観をしっかり持っているキャラクター」だと思います。作品内でどうしようもない天才が複数出てくるので、それと比較するとどうしても共感しやすいポジションというか、才能や表現力で語らずに努力と自分のものさしで物事を判断してるところが素直に尊敬できますね。こういう自分の生き方をちゃんと持っているキャラクターは素晴らしい。
サブキャラクターながら作中でも前半(1~5章)と後半(6章)にかけて割としっかり出てくるキャラクターで、6章に入る頃には少し時間も経過しているので、前半部分からどう成長して、どういう結末に行きつくのかというのを見届けることができます。正直5章までで綺麗にまとまってるなあというのが個人的な意見ですが、長山香奈の帰結するところをちゃんと描いてくれたという意味では6章の評価は高いですね。
作品そのものの評価とは関係ない色眼鏡って無意識のうちに持ってしまうことがあると思うんですよね。エロゲの世界だと、例えば「この作品はプレミアゲームにしては普通だ」とか「ワゴンにしては面白い」とか、批評空間に例えれば「中央値が高い割には普通だ」みたいなよく分からない他人の評価を当てにしたものさしを持っていないとは言えないし、実際こういう作品外のどうでもいいところで評価が少し動いてしまうことってないこともないのではと思います。
絵の世界とゲームの評価とはおそらく結構違うとは思いますが、長山香奈はこういう余計な基準を全部排除して「私が美しいと感じたものが美しい!」と胸を張って言っているキャラクターなのが凄い。「これは有名な評論家が評価してるから」とか「この作品は世間では評価されてないから」とかそういう色眼鏡は一切なくて、ただ自分が美しいと思ったものだけを追い続ける。お恥ずかしながら5章の最後で御桜稟が美意識について語ってるシーンは何の話をしているのか1ミリも理解できなかったんですけど、直後にこうやってシンプルながら鋭い意見を飛ばしてきた長山香奈に惚れてしまいました。
初見では単なるストーカーにしか見えなかった彼女ですが、こうして絶対的な価値観を確認した後だと、自分が美しいと感じたものをどうしてももう一度確認したい、その作者について知りたい、という欲求が発生するのはごくごく自然なことだと分かります。まあインターネットでひたすらツイートを遡るようなものではなくて、実際に付きまとう形を取っているのはもう少し手段を選んでほしいなとは思いますけどね。美しいものを追いかけるためには手段を選ばないということを作品として表現できているとも言えるので、ある意味物語だから許せる的な面はあります。
おまけにCVの小倉結衣さんの功績は大きかったです。絶妙なウザさに拍車がかかっているのが一番大きいのですが、反社会活動をしているわけではないのにまるで悪役みたいなポジションになっているのもそうですね。6章では最終的に直哉と敵対しているのか協力しているのか分からないような高め合い方をしているし。お互いに相手の作品に上書きする形で現代アート的な作品を完成させていたので、ある意味敵対意識の中に協力意識がなかったわけではないのかなあという感じではあります。
結局どういうところが一番好きかと言えば、ひとつのことに執着してそれを人生にできること、そしてたまたまそれが作品を通して描かれていたから、長山香奈の生き方に説得力が生まれていたからというところですね。自分にはこれといった一生かけて成し遂げたいような夢もないし、こういう人生に憧れているという面もあるとは思うんですけど、純粋にかっこいいなあと感じました。